日本の皆様こんばんは。吉島良平(Dynamics MVP for Business Solution)です。オランダのアムステルダムに来ています。本日、日本では多くの入社式があったのではないでしょうか。「若いっていーよなーっ」て思った先輩方々も多かったのではないでしょうか?
私は日本で桜を堪能できず、オランダではチューリップ満開のシーズンには少しはやく、残念ではありますが、今週はこちらでDynamics特派員として頑張りたいと思います。
本日、4月3日(月)、AXpact CEO Annual Conference 2017 がAmsterdamで開催されています。約30名のCEOがD365O(旧Dynamics AX)のグローバル市場のトレンドや業界別の動き、ソリューションサースや各国のVAT/GSTの変更状況などについて議論を重ねています。
AXpactとは一国一代表で構成される世界最大のD365Oグローバルデリバリーチームです。当社PBCは日本と香港の代表を担当しています。
新たな代表国のメンバーも発表されました。
2017年度は、Dynamics 365 User Group (EMEA、US)、Inspire(旧WPC)、IMpact、CEO Format、Ignite(旧Envisionをマージ)で活動をしていく事が発表されました。
IT Communityの管理をやっている方はご経験があると思うのですが、参加者からの会費で年間実施するイベントを運営しなくてはならないため計画立案は非常に重要です。
午前一人目のゲストとして、Dynamics CommunityのCEOのAndyとEMEAの担当ディレクターのDarrell氏が招かれ、ユーザーグループとしての立場と今後の協業について議論がなされました。
ここでは詳細はかけないのですが、われわれAXpactのメンバーもどのようにUser Group Communityに協力ができるのか?議論が交わされました。
今年は米国のナッシュビルでUser Group Summitが夏に開催されますが、8000名ほどの参加者を見込んでいるようです。Convergenceがなくなった代わりという位置づけになりそうですが、User Groupだと参加されるユーザーのレベルもまちまちなので、セッションのコンテンツもレベルによってそろえないといけないので難しそうですね。最後に明日からのSummit EMEA2017 を楽しみにしておいてくださいと締めくくりました。
続いて、二人目のゲストとして、Chandru Shankar 氏「 Manufacturing Industory Director, EMEA Microsoft Business Solutions」 が招かれ、製造業におけるIoTやビジネス変革、働き方改革などの視点でプレゼンテーションを行いました。
最初に欧州では、デジタル変革にほぼすべての業種が結構な投資を始めているという切り口からプレゼンテーションはスタート。(ちょっと今更感満載)
製造業はすごく変化してきている。(流通小売はもっとはやく変化しているけど)
ここでSatya CEOのメッセージを改めて解説し、すべての企業はソフトウェア開発の企業になる。アプリを開発して、最先端の分析を利用、そしてSaaSサービスを提供しようと話をしました。
D365 For Marketingについて触れるかと思いましたが、、、
自動車業界のデジタル変革について、
いつでも、どこからでもビジネスができるように、モビリティーについて説明を加えました。CDSとPowerApps, Microsoft Flowについても強調してパートナーにソリューションをつくるよう訴求しました。
IoTの事例としては、「Sandvik」「ThyssenKrupp Elevator」が紹介されました。
また、改善としては「RENAULT」の分析をEXCELからPower BIへ変えた事例について補足説明がありました。
Dynamics 365 for Field Service についてマーケットからのニーズが多いと紹介しました。
このケースの事例としては「Safetykleen」の名前を挙げました。
最後は、来期のマーケティングについてハイレベルでまとめ、スピーチをクローズしました。こちらで午前のセッションは終了となりました。
午後からは、D365OのTop2である、Mike Ehrenberg(Microsoft Technical Fellow & CTO for MBS) とSiri Srinivasan ( General Manager, Microsoft Dynamics 365 Enterprise Apps (ERP) at Microsoft)をゲストに迎え、OverlayeringとExtensionsという開発方法について熱い議論がAXpactメンバーのCEOたちと交わされました。
やはりISV系の皆様は、Overlayeringを残してほしい。Microsoftとしては猶予期間を残すからその期間にExtensionsにすべてのパートナーが対応してほしいと双方の意見があります。(Mike曰く、以前アンケートをとったら、89のうち26はExtensionsを利用しているが、残りはOverlayeringを活用しているとのことで、、)
やばい、議論が熱くなってきた、Nico氏が(-_-;)
やばい、Ian氏も激白してきた(-_-;)
こ、これ以上は放送コードにひっかかり危ないので、この議論のレポートはここで終了とします。
次にLCS(ライフサイクルサービス)の今後について議論がなされました。
LCSとは、D365Oの業務機能/構築管理ツールという位置づけで、企業の変化、ガバナンス課題の検知、可視化、対策などへスピーディーに柔軟に実行できる新しい時代の管理ツールです。Appsの管理や、BPMについて今後どのような方向性に進んでいくべきなのか?という議論がなされました。ここもすべてのパートナーは気になっているようです。さすが経営陣はいい目線でビジネスを見ているなと感心してしまいました。
次の議題として、今年の6月後半にリリースが予定されているCDS(Common Data Service)を活用するとD365OとD365S/Sがシンクロナイズして連携するようになるので楽しみにしておいてほしいとのことでした。これによりMS製品間の連携コネクターはこれになるので、コネクターベンダーはよりユーザーよりに便利で使いやすい機能群を用意していかないと厳しくなりますね。
また、春にPreview版の設置型とハイブリッド型(エッジ型)がリリース、夏にGAを予定しているが、MicrosoftとしてはCloud型、もしくはハイブリッド型を強く訴求している、設置型では、Power BIインテグレーション、CDS連携、災害対策、新規でリリースされるAppsなどの利用ができず、企業のビジネス変革に支障が出るからとのことです。せめてハイブリッド型をユーザーにご利用いただけるように各パートナーからも訴求くださいとまとめ、Top2の二人は会場を後にしました。
最後にAXpactの運営委員会からメソッドについていくつか解説がありました。LCSのビジネスプロセスモデラ―、Agiles、CRPなど、AXのパートナーも異なるメソッドを使っているケースが多いため、プロジェクトの規模やクライアントの特性を応じてうまく活用していく必要があるとのことです。現実的には、すべてを統一していくのは難しいですね。
議論はまだ白熱していて、終わりそうにないですが、私の本日のレポートはここまでにしたいと思います。かけないことが多いですが、非常に実りある、暑苦しい(笑)カンファレンスでした。
個人的には、Dynamics AXが名前をDynamics365に変えたわけで、AXpactというグループ名はどうなのかな?と気になっていました。やっぱ変えなきゃですね。
明日からDynamics Summit EMEAが始まります。ちょっと時差ボケぎみなので、ベストコンディションに戻して明日は臨みたいと思います。