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Dynamics CRMは、マイクロソフトのメインプロダクトストリームにのりメジャーデビューしていますのでご存じの方も多いと思います。SFA、サービスの保守、マーケティングなどの機能が内包されています。オンプレミスとCRMオンラインと両方ありますね。また、Dynamics Marketingというマーケティングに特化した製品もあるのですが、あまり日本では使われていないのが現状で、これらは別途解説機会をつくりたいと思います。
実はマイクロソフトには5つのERPがあります。全て買収し、マイクロソフトっぽく拡張されてきた基幹システムです。本日のDynamicsな活動としてこれらを解説させていただきます。…(その他 RMS Retail Mamagement System もビジネスソリューションとして存在していますが、ここでは割愛します。)
SL「Solmon」とGP「Great Plains」は北米領域でシェアをもっている元々米国企業を買収したERPです。でも意外と北米企業の子会社展開でアジアでも英語のまま利用されていたりするんです。(一部ローカライゼーションを独自につくって提供している国もあります。)GPは中々いい財務管理の機能を、SLは素敵な物流の機能を内包しています。GPがMSに買収された際には、パートナー会で多くの方がこのアナウンスに涙したという話が当時私のところにも入ってきました。個人的には彼らにとっても結果としてよかったのではないかと思っています。私の担当してきたエンタープライズの企業でもこのGPとSLをまだAPACでご利用になっているお客様もあります。
また、NAV 「Navision」はAX 「Axapta」という欧州のデンマーク発祥のERPです。これには面白いストーリーがありまして、マイクロソフトがAxaptaをもつダムガード社を買収しようと計画していたときに、Navision社がダムガード社を先に買収し、その翌年にマイクロソフトがNavision社を2002年に1.3billion$で買収したという、個人的にも心に残るイベントがありました。つまり一時的にNavision社にはNavisionとAxaptaという両製品が存在していたんですね。マイクロソフトの買収劇があったから私もこのビジネスを継続できているのだと感謝しています。
NAVはマーケット的には国内外のSMBにフィットする製品で、現在の最新版はNAV2016です。In office 365, On Azure, With CRM/Marketingという製品キーワードの元、マイクロソフトのエコシステムの恩恵を受けている、カスタマイズが無茶苦茶容易なERPです。
また、AXはSAP/Oracleをリプレースするために拡張がなされているエンタープライズ向けERPです。2月に最新版のDynamics AX (Code Name AX 7)がでるといわれています。(あ、今月だ汗)ERPはなかなか使い勝手が良くないものですが、マイクロソフトのERPは「柔軟性」「拡張性」「操作性」が売りです。なかでもAX7はCloud First & Mobile Firstを実現するため、HTML5対応になり、圧倒的な操作性をもつERPにかわっていきます。またAzureのMachineLearningがLCS「ライフサイクルサービス」に展開できるようになります。今後かなりのマーケットシェアをとってくでしょうね。これらのAXとNAVがグローバルERP製品として展開されているMicrosoftのERPです。
Dynamics NAV https://www.pbc.co.jp/product/index.html
Dynamics AX https://www.pbc.co.jp/product/ax.html
Dynamics CRM https://www.pbc.co.jp/product/crm.html